ジュエリー製作

silver925 アクアマリンデザインリング(1)オーダーメイド製作事例

ご訪問ありがとうございます!

コロナの流行で遠出などの外出はできるだけ避けてくださいというゴールデンウィークですが皆様はいかがお過ごしでしょうか?

私はstay home 推奨機関中はどうか早期の終息を願いつつ試作品の製作も再開しようかなと考えております。

本題ですが、今回はお客様よりペアシェイプのアクアマリンのルースをお持ち込み頂き、指輪に加工するご依頼を頂きましたので、その製作風景を簡単にご紹介いたします。

鍛造(たんぞう)製法のすべて手作業による完全手作りです!

こちらがお持ち込み頂いたアクアマリンのルースでございます。

サンタマリア系の濃いブルーの美しいお石でございました。

まずは、鍛造(たんぞう)製法の基本である溶かした地金を金づちで叩きながら強く頑丈な角棒に形成する作業です。

それぞれ作りたいパーツごとにそれに合った幅や厚み、長さの角棒に調整していきます。

今回は指輪の腕部分、石を固定する石座を作るため角棒を2本調整しました。

指輪の腕部分は指輪のサイズにあわせてより長く角棒を伸ばし、丸めることで骨格が出来上がります。

今回はペアシェイプのアクアマリンを上下で挟むようなデザインですのでそれに合わせて角棒もねじるように丸めます。

薄い角棒(角板)は石の形にあわせてペアシェイプ型に形成します。

これはアクアマリンを受け止める土台となります。

あとは残った地金でアクアマリンを固定するための爪を3本作ります。

先ほどねじるように丸めた指輪のアーム(骨格)部分の先端を細く、

そして全体的に丸味がでるようにヤスリで削りながら形成していきます。

石座には石を留めるための爪を各箇所にロー付けで溶接します。

そして指輪のアーム部分と石座を上下で挟み込むようにしてロー付けで溶接します。

段々と指輪っぽく見えてきたのではないでしょうか!?

最後に全体的に綺麗に磨いて、アクアマリンをセッティングし、完成です!!

 

ペアシェイプアクアマリンデザインリング アクアマリンデザインリング

色の濃い鮮やかなブルーのアクアマリンは指輪というお化粧をすることでより一層の美しさを放っています。

以上製作風景でした。

ここからは余談になりますが、

このお石はミネラルショーで数あるアクアマリンの中からお客様が見つけ出された特別なお石です。

近年では一般の方も宝石をルース(石だけ)の状態でいろいろなものを見ながらご購入頂ける機会が増えつつあるように思います。

当工房でもルースの状態から宝石を選ぶことは大変重要なことだと考えており、実施致しております。

なぜなら指輪やアクセサリーは宝石がお化粧をした状態とも言えるからです。

何が言いたいかと申しますと・・・

宝石は指輪やペンダントにすることで本来よりも色を濃く見せたり、傷や内包物など見せたくない部分を隠したりしている場合もあります。

周りにダイヤモンドなどを取り巻くことで全体的に華やかに見せることもできます。

これはどれも決して悪いことではなく職人たちがよりよくみせるために考えた技やデザインでもありますので美しいものはより美しくなる大変すばらしい先人達の努力の結晶です。

ただルースという観点で見た場合、もし石の色味や品質に拘るのであれば、やはり宝飾品の状態で探すのは中々見慣れていないと難しいのです。

高品質な濃い色の石の指輪だと思って購入したのに枠から石を外したら思ってたより薄かったという案件はよくあります。

ですので石の状態で良質なものを選ぶことができるのなら、指輪やペンダントのように既に商品化されたものよりも石単体での高品質なものを選ぶ際には見分けやすいのです。

もちろんデザインや既製品の状態のものがご自身にとって探していたベストなものであるのなら問題はまったく無いかと思います。

ただ、宝石が欲しいと思ったとき、まず第一にその石の品質に拘りたいと思われたときは是非、既製品の中から探すだけではなく数多くの中のルースの状態からご希望の石を選び、宝飾品へデザインしていく、そんな特別なオーダーメイドのジュエリー選びも選択肢のひとつかと存じます。

そういったオーダーをお探しの方、ご興味をもって頂けた方様は是非一度、お気軽にご相談くださいませ。