ジュエリー製作

pt900 インペリアルトパーズフクリンピアス(1)製作風景

ご訪問ありがとうございます。

今回は石(ルース)から選ぶ完全オーダーメイドの事例紹介です。

お客様が探されていた石はご自身の誕生石でもあるトパーズでした。

ご自身で選んだトパーズを使ったピアスのオーダーをご依頼頂きましたのでご紹介させて頂きます。

トパーズにはいろいろな色のものが存在しております。

イエロー、ピンク、ブルー etc.

今回はその中でもひと際希少価値のあるインペリアルトパーズをご提案させて頂きました。

これらはすべてインペリアルトパーズと呼ばれるものです。

インペリアルトパーズはちょうどイエロートパーズとピンクトパーズの中間色のもので中にはイエローに近いものやピンクに近いもの角度や光によりその両方を持ち合わせるもの、特にシェリー酒のようなピンクにオレンジがかった色味のものはより希少性と人気が高いものになります。

今回はインペリアルトパーズの中でもその両方を兼ねたものをご予算、お好みの形やサイズに合わせて数点ピックアップさせて頂き、ピアスとして2ピースお選び頂きました。

ここからはそのピアスが完全手作りの鍛造製法により出来上がるまでを簡単に紹介させて頂きます。

例により鍛造(たんぞう)製法はまず、各種パーツのベースとなる角板を地金の塊から刀のように金槌で鍛えてはなましてを繰り返しながら強固で滑らかな板状の棒を形成します。

この強固に圧縮させた角板を目的のパーツに合わせてヤスリなどを使ってそれぞれ形成していくのですべてが一般的な型流しのものより厚く、丈夫になるのです。

まずは、先の角板からインペリアルトパーズと留める土台となる石座の形成を行います。

石の形に合わせて、内外それぞれヤスリですり合わせます。

今回はフクリン留めという石の周りを地金が覆う留め方を致しますので、スッポリと収まるように調整します。

石を乗せては微調整を繰り返し、ピッタリと収ますまですり合わせしていきます。

今回はピアスですので二つ分ですね!

これが意外に難しく、爪留めのような場合は多少石の大きさが枠とあっていなくても無理やり留めてしまうこともできますが(特に既製の枠ではよくあります)、フクリン留めは少しの石の幅や厚みが違うだけでうまく留まらない場合が多く、石に合わせて枠を作れるオーダーメイドならではでもあります。

リフォームなどで持ち込みの石を再利用する場合に爪留めのデザインが多いのは既製の枠に石を留めかえるだけのリフォームではフクリン留めは難しいからとも言えます。

次に石座の裏側に耳の穴に通すためのピンを立てる作業です。

このピアスのピンも地金の塊から圧縮した角棒を線状に何度も引き延ばして作ったプラチナ線ですので曲がりにくく、頑丈です!

最終段階です。

石の周りを覆うようにフクリン留めでそれぞれ石をセッティングします。

そしてピアスピンに金具のストッパーの役割となる溝を掘り、ピンの先端を丸くします。

地味な作業ですので割愛させて頂きますが ww

最後に磨いて完成です!

 

以上インペリアルトパーズのフクリンピアスの製作風景でした。

オレンジ系の蛍光灯下ではオレンジが際立ち、太陽光や白熱電球のような光ではピンク色が際立つなんとも不思議で飽きの来ない魅力的な宝石です!

黄色に近いインペリアルトパーズはしばしばシトリンを混同されますが、このシェリー酒の色合いはインペリアルトパーズの唯一無二の美しい色合いです!

また良質な透明度とカットが施されたインペリアルパーズは光の上り方(キラキラと光る度合い)が一般的なシトリンより強いです。

一度手にされると分かるのですが何とも言えない明確な輝きの違いがございます!

もちろん中にはインペリアルに匹敵する輝きをもつシトリンも稀にあるのですが、

良質なインペリアルトパーズは他のトパーズとは一線を画す美しさと魅力がございます。

そのため、値段も高価で需要も高いです。

しかし、当工房は海外から直接ルースを仕入れておりますので一般的小売りよりもお値打ちな価格でのご提供が可能です。

何より既製品の中から選ぶという選択肢だけでなく、数あるルースの状態からご要望に合ったサイズ、色味、価格帯から選んで頂くこともできます。

もし、このような特別な宝石の選び方、作り方にご興味をもって頂けましたら、

是非、お気軽にお問い合わせくださいませ!