ご訪問ありがとうございます。
お客様よりダイヤモンドのピアスとパールを複数持ち込み頂きまして、
それらを使ってひとつのピアスにできないかというご依頼を頂きました。
そこで、ご相談の中で他にも華やかなピアスをいつかお持ちということが分かりましたので「そういったピアスと組み合わせが可能なチャームにしては」と、ご提案をさせて頂きました。
イメージをわかりやすくして頂くためにシルバーとキュービックジルコニアを使って、まずは一度サンプルをお作りし、実際にお持ちのピアスと組み合わせて頂いた上で本製作をさせて頂く運びとなりました。
今回は本製作の工程を簡単にご紹介したいと思います。
こちらが今回お持ち込み頂いたピアスとパールです。
これをもうワンペアお持ちでしたのでそれらを素材として使わせて頂きました。
すべてを使うと長くなりすぎましたので、ベストな長さに使うダイヤを調整することになりました。
これもサンプルを作って確認頂いたからこその利点ですね。
今回は片側計6ピースのダイヤモンドをそれぞれフクリン留めの状態で連結したロングピアスに致しますのでまずはそのダイヤモンドの土台作りから始めます。
上の写真は地金を薄く平たく伸ばした板をクルリと巻くように丸めたもので、
それを更に目的の大きさになるまで伸ばしています。
我々は見た目そのままパイプと呼んでいます。
先ほどのパイプを必要な数だけ、目的の大きさにカットしておきます。
カットしたパイプの内側をそれぞれダイヤがスッポリはまるように削ります。
このダイヤモンドの石座をそれぞれ連結していきます。
次にダイヤとダイヤを連結するための輪っか(丸かん)も手作業で作ります。
地金を何度も何度も細く引き伸ばし、線状にしたプラチナ線をコイルのようにくるくる巻き付けます。
コイル状に巻き付けたプラチナ線をカットすれば丸環が出来上がります。
先ほどダイヤをはめ込んでいた石座の側面にそれぞれ丸環を通す穴を空けていきます。
全部で48か所、さすがに体力が入ります。 ww
連結させるとこんな感じになります。
ダイヤの部分はおおよそ形になって参りました。
次にチャーム部分の作成です。
この部分がピアスのピンに通す箇所となります。
お持ちのピアスの直径をおおよそ平均し、チャームとして重ねて付けたとき、ピアスのトップのすぐ下にダイヤのロングチャームは来るよう長さと幅をご相談して決めました。
完成してからピアスにチャームが重なったり、板が見えたりしてはざんねんなことになりますのでその点はサンプルの段階でしっかりと打ち合わせ致します。
チャームのプレート部分を予め決めておいたポイントに穴を空け、丸環で連結しました。
ダイヤモンドをフクリン留めしてダイヤモンドロングチャームとしてはほぼ形となりました。
あとはパールの連結です!
パールの連結にはパールの頭に帽子をかぶせてあげることでダイヤモンドチャームを連結することにしましたのでその帽子の部分を作っていきます。
プラチナの地金の板をお椀の形に形成します。
今回はギザギザ帽子に致しますのでデザインにそって切り込みや地金のカットを行います。
こんな感じです。
さらにここからパールにかぶせたときにギザギザっぽく見えようパールの形に合わせて先端を開きます。
さながら花の開花のようです。
そしてパールを留めるためのピン、チャームに連結するための丸環をそれぞれ溶接します。
今回はまだ終わりません!
さらにギザギザの淵部分をミル打ちしてよりアンティークっぽく、可愛らしい感じに致しました。
これはサンプル製作時の追加のご要望を反映させました。
こういった微調整や追加の加工でより理想の形へと変えていけるのも一度サンプルを製作して確認頂ける利点です!
いろいろなパーツをそれぞれ作ってきましたがついに一つにつながりました!
あとは全体的に削り後などを磨いて綺麗にし、パールをつけることで完成です!
お渡しの際にお持ちのピアスと重ねつけして頂きました!
もともと華やかだったピアスがより一層ゴージャスになりました。
小ぶりだったダイヤモンドのピアスもリフォームによりボリュームのあるロングピアスに変身させることが出来ました。
そしてチャームにする事でいろいろなピアスに重ねつけできますのでバリエーションも増え、気分に合わせてお楽しみ頂けます!
宝石やジュエリーの良いところは腐らないという点も大きいです。
使わなくなったジュエリーも素材として全く違った姿へと変化させられるのもリフォームの魅力かつジュエリーを長く楽しむよい方法かと思います。
当工房はリフォームの際も今回のようにご要望を頂ければ一度シルバーでサンプルをお作り致します。
実際にお手に取って頂き、変更点や追加のご要望なども取り入れてできるだけ完成のミスマッチを無くせるように努めております。
今回の事例でもサンプルを作ることで変更してよかった点は多々ありました。
もし、お家に使わなっくなったジュエリーや頂いたけど使い道に困っているジュエリーなどがありましたら、リフォームという手段もございます。
ご興味をお持ち頂けましたら、是非一度お気軽にお問合せくださいませ。